素敵な片思い

いやぁ…あんまり触りたくないカモ。


苦笑いしてると、小玉さんがプッと笑った。


「悪い、嫌やんな?こんなん触んの」


「…ですね」


小玉さんは立ち上がり、手についた水滴をズボンで拭いていた。


「あ、ハンカチどーぞ」


「えーよ、乾くし」


小玉さん、今度は宙で手をプラプラさせ、ニカッと笑った。


ハンカチ、使ってくれた方が嬉しかったのになぁー。残念。


「それにしても…相原さんて女の子しとるよなぁ~。いつも感心するわ」


「えっ!?フツーですよぉ。特に女の子っぽいってワケじゃないし…」


小玉さんはどうやら私のハンカチに釘付けになってるみたい。


「タオルちゃうんやな?」


「た…タオル!?」


今日はタオルハンカチじゃないけど…タオルハンカチの事?


「そ。タオル首に巻いたりとか、絶対せんそう」


タオル首に…巻く?


それは…ナイな。ってか、そんな女の子見た事ないしっ!


答えに困ってると。


「あくまでイメージやで?ハンカチ花柄、靴もカバンも服もいつも洗練されとるなー思ぉてやな…」


洗練っ?そんな風に見られてたんだ。