素敵な片思い

杉浦くんは、いささかふてくされ気味。


「前に、オンナいるつったじゃん。何で好きになんだよ」


「何で…って。だって、好きになっちゃったんだもん。しょーがない」


「しょーがなくねぇよ。ったくさー、これだから勘違い女は困んだよなぁ」


勘違い女ぁ?


杉浦くんは、今度は呆れた表情になり、私のバッグを、下の砂利道に置いた。





「あの人さ、単に面倒見がいいダケだから。相原を朝送ってったのだって、部下のオレの尻拭いしてくれた…そっちのが優先なんだよ」


「そーなのかな。だったら、更にステキなんだけどなぁ~」


「…は?バッカじゃねーの」


これでもかってぐらい、嫌味ったらしく言われてしまう。