素敵な片思い

後ろから声が聞こえ、パッと振り向くと…会社から葉月さんたちが出て来る所だった。


うわぁ…ヤバい。


思わず、小玉さんの営業車の扉の脇にしゃがんで張り付く。


「ハハ…何やっとんの?綺麗な服、汚れんでー」


「あの…先輩がいるから、小玉さんと喋ってて…勘違いされたら、小玉さんに迷惑かけちゃうんで」


チラチラ後ろを見ると、会社の入口で葉月さんたちは誰かを待っている様子だった。


電車の線が私と反対方向だから、普通に歩いてくれれば


運が良ければ、こっちを見る事はないのかもしれない。


ドキドキしながら、また小玉さんの方を見ると…。