仕事は今日も定時で終わり。
小玉さんは、また夕方からどこかに営業に出かけたみたいだった。
杉浦くんは…
今日はずっと見てないな。
また20時戻りなのかなぁー。
…帰ろ。
ロッカーがあるフロアへ行き、着替えを済ませて会社の外に出る。
と、会社の前にうちの営業車が停まっていた。
すれ違いざまに、運転席を見ると
携帯で誰かと話しながら、こちらをチラッと見たのは…
ひゃっ。
…小玉さんだぁ~!
心臓バクバクさせつつも、慌てておじぎをした。
「お疲れさまですっ」
小玉さんは電話中にも関わらず、携帯を耳から離し
私に声を掛けてくれた。