「もう帰る。新庄は何してたの?」


「まーた井戸ポンに呼び出されてさ、お叱り受けてました」


ははっと軽く笑いながら、自分の机に歩いて行く。

真ん中の一番後ろが紘斗の席。


「元に戻せばいいのに」


分かってて、わざわざ金髪で居続ける理由なんてないと思うし。




「つっても、色抜いちゃったからな。簡単に黒には戻らない」


「え!?抜いたの!?」


そこまでする意味が全く…。


「綺麗な金髪にしたかったから抜いた!!でも大変だったぞ?頭皮から血が出たっ」


ワーワーとオーバーリアクションで説明される。

あたしだったら、そんな痛いの嫌だけど。


「てか、何で金髪?」


帰り支度をしながら、とりあえず会話は続ける。