『ふぅ…行くか…』


リオンは一呼吸ついたあと、グリスを追うように甲板へと出て行った。


『あれがバロンドールか…』


甲板に出たグリスは、目の先に広がる大陸に現れた大きな城下町バロンドールを見つめた。


船はバロンドールの港へと着港した。


リオンとグリスの二人は船から下り、バロンドールの街へと足を踏み入れた。


バロンドールの街中は様々な市場や行き交う人々で活気に溢れていた。


『ホントにデカイ街だなぁ…』


グリスは街をキョロキョロと見回した。


『泥棒だぁ!!』


そんな活気溢れる街中で声が響いた。