「ディーネル。俺っておろかな人間なのかな?」





「何故そう思うの?」





「邑太を殺して、そしてもう1人殺して二回の殺人を犯してからなんか俺が俺じゃないような感じがするんだ。」





「あなたよく自覚ができているのね。自分が変わっていることに気付かない人間もいるのよ。」





「そうなのか…?もう今俺にはそこらに転がっている死体をみても何も思わなくなってしまった。ただ、俺と同じ愚かな人間としか思わない。正義感などまったくもってない。」





「そう。あなたをそうしてしまったのもあたし達魔物よね。」





「あぁ。俺も思っていた。だがもう今は魔物は俺にとって必要な生き物だ。」





「立派な殺人鬼になるための道具かしら?」





「いや。俺の心を死神にしてくれる生き物さ。」





「死神。いい言葉を言うわね。あなたの信念はあたしを支えてくれる力だわ。」




「そうか。そう言ってもらえて俺は光栄だよ。」