そんな時、凛とした通った声が教室に響いた。
「・・・雲英。紅の話を聞け・・・。」
その声の主は、ずっと黙っていた葵だった。
「何でだよ、葵。」
怪訝そうに雲英が聞く。
「紅にも紅の事情があるんだろう。
それを、聞こうという気はないのか、雲英。
珍しく、雲英に葵が反抗している。
・・・・・・でも、葵の言う通りかもしれない。
綾達も納得したという顔を、していた。
雲英は、自分の方に味方する者がいないと感じたのか、眉間にしわを寄せ始めた。
そして、遂に雲英は紅の腕から自分の手を離した。
「・・・秋。やっぱり今日の放課後レープパス。」
と言い残し、秋の返事を待たずに鞄だけ持ち、教室を後にした。

