カレシ


「恭くん、彼女に借りたお金…あと10万ってほんと?」

あたしが聞くと"ほんまやで"と答える恭くん。

目は、合わせてくれない。


あたしは覚悟した。

これから言うことが間違ってるのか、正しいのかは分からない。

でももう気持ちに嘘をつきたくはなかった。



「お金返し終わったら、彼女とは別れるの?」

「別れるよ」

なんのためらいもなく、そう答える恭くん。

「あとどのくらいかかるの…?」

「あと…2ヶ月くらいやな」


あと…2ヶ月か…。

うん、大丈夫だよ―…


「…あたし、待ってるから」

えっと顔を上げる恭くん。

「今…なんて…?」

「あたし、恭くんのこと好きだから。だから、ちゃんと別れるまで待ってる。ダメかな?」


あたしの言葉に、恭くんは驚いていた。

「それ…ほんまか?」

力強くうなずくあたし。

「ほんまに待っててくれるんか?」


あたしは笑顔を作った。

「恭くんのこと、信じるから」


待ってる…
好きだから―…
信じるよ…恭くん