カレシ


「彼女が…」

あたしは彼女のことを考えてみた。

一緒に住んでるのに、恭くんは全然帰ってこなくて、別れ話も何回もされて…それなのに50万も恭くんのために出してあげた。

相当好きじゃなきゃ、出来ないよね…。


「それからあいつは彼女に頭上がんねーの。別れ話も出来なくなった」

「そうなんだ…」


なんか衝撃。



その人の話は、まだ終わらなかった。


「前よりも気ぃ使って、彼女にかまうようになったよあいつも。でもさ、やっぱり好きって気持ちにはあんまりなれねーみてぇで。"早く金返して別れる"って何度も言ってた。」


「必死こいて頑張ってたよ、バイト。大学もまともに来ねーで働いてた。もうだいぶ返したんじゃねーの?」


…あと10万って言ってた。
昨日のメールはほんとだったんだ。


「2年に上がってから、さすがに単位がやばくてバイトもペース落として大学来るようになったんだけどな。そんな時あいつはゆいちゃんにヒトメボレしちまったんだよ」

いきなり自分の名前が出てきて、少しドキッとするあたし。


「そん時からあいつ、ゆいちゃんの話ばっかしてたよ」

その言葉を聞いて、ちょっと恥ずかしくなる。


「あの子彼氏いんのかなーとか、今日は会えねーかなとかさ(笑)」