カレシ


次の日の朝、あたしは重たい体を起こして準備する。

大学なんか行きたくない。

でも今日は、恭くんと同じ講義がある日…。


休んだら負けなような気がする。


その意地で、あたしは大学に向かった。


大学に着くと、真っ先にまきがかけ寄ってきた。

力なく微笑むあたしの話を、まきは静かに聞いてくれた。


「あはは…ほんとバカだよね、もう嫌になっちゃう」

「ゆい…」

今回ばかりは、まきも慰めようがないみたい。

二人共黙ったまま、講義が始まった。



お昼になって、カフェテリアに行ってもあたしは何も食べなかった。

座ってたまに水を飲むくらい。

「少しは食べな」

まきがそう言ってきたけど、あたしは首を横にふった。



もうすぐ午後の講義が始まる。

恭くん、来るのかな。

もし目があっても、平気な顔出来るかな。



昼休みが終わると、あたし達はゆっくりと講義室に歩き出した。