カレシ


待つこと5分くらい!

片付けが終わったらしく、恭くんが迎えに来た。

「まあちょっとのことは気にしんといてや」

そう言うと、あたしを連れて部屋に入った。



「お邪魔しま~す」

恭くんの部屋は、お世話にも広いとは言えなかったけど、テレビもベッドもソファーもあって、落ち着ける部屋だった。


「ソファー座ってて?」

恭くんは冷蔵庫からお茶を持ってくると、お揃いのグラスにお茶を注いだ。


「…これって、元カノとの?」

なんとなく、そんな気がして聞いてみる。

「ん…?まあな、今度ゆいのも買おうな」

恭くんがそう言ってくれたので、ちょっと嬉しかった。


あたし達はテレビをつけて、二人で車の中で食べるはずだったコンビニのごはんを食べていた。



ふと、ソファーの横を見てみると、小さいガラステーブルの下に女物のブランドバックが置いてある。

あたしはあれ?っと思って、バックに触ろうとした。

「触るなっっ!!!」


恭くんが大声を出して、ビクッとする。


「ごめんな、元カノのモンやから下手に触ったらあかん思って…」

「あ…そっか、ごめん」

あたしは謝ると、手を引っ込めた。