「それにそらみたいに、外見だけのあたしじゃなくてちゃんと清香のことわかってて、ちゃんと好きになってくれる人だっているじゃない」



あたしがそう言うと、清香はふるふると震えだした。

どうしたのかしら。



「…………もうっ!」



さっきまで震えていたかと思えば、急に大きな声を出して地面を足で強く踏む。



「百合ちゃんのさぁ、そーゆーとこがむかつくの!なんで自分のことになるとそんなに卑屈になるの!!

百合ちゃんは、百合ちゃんはかわいいんだから!
っ…わたしの、自慢の、友達なんだから!!!」



友達…

まだ、清香もそう思ってくれているの?



「ねぇ、わたしたちってさ、
お互いに自分に自信がないんだよね
百合ちゃんとわたしって全くの別人種なんだって思ってたけど、なんか意外と似てるのかもね」

「似た者同士、お似合いだと思わない?」



あたしが言うと、清香はとびきりの笑顔を見せた。



「うん!」



いつもの清香の笑顔。

あたしたち、これでやっと本当の友達になれたのかもしれない。



「ねぇ、あたしも一緒に行くから
颯に謝りに行こう」