「「「「「!」」」」
艦橋組。
そして、ICI室組の二人。
計6人が、その光景を見た瞬間。目が点になったのが分かった。
眼前に迫った隕石の欠片。
再ショックに備えて身構えた瞬間、その隕石の欠片にビームの嵐が降り注ぎ、四散したのだ。
目前に迫っていた隕石は、あと数秒でぶつかるというところで、粉々に砕け散ったかと思うと、カンカンと、小さな音を立てて、戦艦にぶつかる。
「吉田くん…今…」
砲撃手が動いたのかと考えたのか、宇治原君が真っ先にその可能性を口にするが…。
『僕たちじゃないよ。ピーチダックじゃないの?』
「…私たちじゃない。」
吉田の質問にカルラが、首を横に振った。
「だったら、いったい、何が…」
宇治原君がそこまで口にした瞬間。
『みんな、大丈夫?』
そこにいるはずのない顔が通信モニターに映りこんだ。
そして、戦艦の窓に映るは白い中世騎士を模した巨人。
細い身体。全長25メートル、総重量5トン。
それを任されたものは、まさにヒーローを名乗ることを許される。
その名は…。
「みや…び?」
真っ先に反応したのは佐倉だった。
ま…まさか…。


