「作戦は急を要します。雅を回収する時間も惜しまなくてはならない事態なんです。」


『先生は…先生は、お前たちをそんな風に教えたつもりはないぞ!確かに、山崎は頭は悪いし、顔も普通。運動神経だって良い方じゃないが、それでも…』


 そこで、通信が強制的に切られた。


 プツッという音が軽快だった


「手が滑ってしまいましたわ。」


 そんな声をあげたのは花子。


「ありがとう。助かったよ。」


「いいんですのよ。裕子さんの悪口を言うような方の言葉など、これ以上、耳を貸せませんわ。」


「…………。」


 …裕子って誰や!!!


「確かにね。でも、それだったら確かに、核なんて持ち出さなくても、人工衛星ぶつけるだけで、なんとかなったわね。」


『だろう?おかしな話だよ。』


 …って。


「吉田と佐倉は何を話していたんだ?」


「専門的すぎて、俺には分からねぇ。」


 うん、大丈夫。


 村山には何も求めてない。


「今、俺のことすごい、バカだと思っただろう?」


 レーダー監視員に、航法士や砲撃手の知識までは求めてねぇって意味だ!


「吉田と話していたのは、あれよ。あ、違うの、その浮気とかじゃなくて…。」


 誰も聞いてねぇよ。


「…斉藤は女好き。」


「このタラシめ。」


「…ホント、最低ですわ。」


 何なの!このアウェイ!


 それと、操縦に集中しながらも、しっかりとそこだけ話に参加してくるんじゃねぇよカルラ。