「佐倉はピーチダックからのデータから、詳しい落下位置、予想時刻の計算を頼む。」


「簡単に言ってくれるわね?」


 分かってるよ。


 隕石の大きさ、地球の重力。大気圏の摩擦熱や、月や磁力の関係もすべて考慮に入れた、とんでもない計算式だってことぐらいな。


「大雑把でいい…お前なら、できるだろ?」


「…分かったわよ。」


 なぜか、頬を赤らめられて目線をそらされた。


 …あれ?


「…斉藤は、女殺し。」


「ホント、いやになりますわ。」


「斉藤…殺す。」


 なんだよ!カルラ、花子、村山、俺は普通のことを言っただけだぞ!


「そんなんやから、祐太まで…。」


 思考がおかしい!美並!


「村山。」


「何だ?タラシ?」


 変なあだ名つけるな。


「俺たちは隕石に集中するから、それ以外に怪しげなものが周りに存在していないか、よく見ていてくれ。」


 ‥…それが、何を意味するのか分からないでもあるまい。


「?隕石以外のところを見ていることに、何の意味があるんだ?」


 うん、こいつはバカだった。


 とりあえず、無視しよう。