「だから、最初から無理だったんだよ~。そんなに責めないでよ。」


「まぁ、しゃあないんちゃうか?やっちまったもんは変わらんのやし。とりあえず、斉藤が戻ってくるまでまとうや。」


 ありがとう、美並。


 君は僕のオアシスだよ~。


 ちなみに、艦長こと斉藤雄二は、現在職員室。


 先生やら、国のお偉いさんたちとお話をしている。


 いや、厳密には、お偉いさんたちのお話を一方的に聞かされていると言ったほうがいい。


 艦を動かすだけが艦長の仕事ではない。あいつもあいつで、色々大変なのだ。


「そんな、泣かれるほど、喜ばんでも・・・。うちかて、照れてしまうわ・・・。」


「美並さん、良い女の秘訣は、男を甘やかさないことですわよ。」


「え?いや、違うって、花子、うちはそんな意味ちゃうで・・・。」


「その名前で呼ぶのは、おやめなさい!」


 ・・・・・?


 時々、思うのだけど、美並って誰かのことを気にしている口調になるよな・・・。


 このクラスに気になる男子でもいるのかな?


「みんな、大変だ!」


 そんな、喧騒が広がる中、我らが斉藤雄二艦長が職員室から戻ってきた。


「どうやった?斉藤。そんな驚いた顔して。」


 と、美並。


「まさか、戦艦ホムラ更迭とか?」


「クラス替えとか?」


 そんな不吉なことばかり言わないで~


 怖いよ。


 みんなの目線が怖いよ。