「機関室より入電、エンジン安定よし…だって」


 セカンドオペレターの宇治原君の声が響く。


「日本空港、自衛隊、米軍駐屯基地とのコンタクトも無事終了してますわ。」


 続いて、ファーストオペレーターの花子の声も響く。


「天気快晴、降水確率後2時間は0パーセント」


 航法士長は佐倉美紀。


 同じクラスになるのは、今回が初めて。


「よし、戦艦ホムラ浮上!」


 艦長、雄二の声が響く。


 戦艦ホムラは、焔学園の裏に特設基地が用意されており、そこに保管されている。


 見た目、普通の学園の真裏に、鉄柵で囲まれた学校の葬式地面識に相当する巨大倉庫がある構図は小学校からここに通い続けている雄二たちにしてみたら、当たり前の光景なのだが、端から見たら異様な風景らしい。


 一つしかない、入り口には、24時間体制で警備員がたっており、見回りも2時間おきに行われる。


 鉄柵の上には金針がついており、簡単には進入できない仕組みになっており、関係者以外立ち入り禁止の厳重警備のこの倉庫は、この日だけはマスコミと各種関係者にのみ開かれ、二年S組みの初陣を見守る。