「続いて・・・」


 その後の先生による役職の発表が行われた。


 セカンドオペレーター、機関部、航法士、CIC(戦闘指揮所)、砲撃手、補給、衛生…そして驚いたことに、CIC(戦闘指揮)のリーダーにはカルラがなることになった。


「海軍で司令官…と呼ばれている係がお前だ。もっとも、ホムラは戦闘が不可能のため、主な役割は無人戦闘機ピーチダックの指揮、および操縦にあたるな。他にも地質調査や環境調査などの任務もあるぞ。」


 このあたりの命令系統が複雑なので、説明すると、艦長と司令官では、当然艦長の方が上である。


 船全体の指揮は艦長である斉藤雄二がとることになる。


 ただし、何かしらの理由があり『無人戦闘機ピーチダックや、人型汎用機 雅』が出撃となった際、それらを指揮するのはカルラに当たる。


 斉藤はカルラに「ピーチダックを出せ」ぐらいしか言わない。


 何機だし、どのように動かすのかは、カルラの裁量によるのだ。


 ちなみに、ピーチダックは無人戦闘機のため、操縦は艦内からリモコン操作で行うことになる。


 司令官と言うことは、カルラはピーチダック1号機の操縦担当官でもあるのだ。


「・・・・・・つまりは雑用係。」


「そんな言い方するなって、研究が主な活動内容である戦艦ホムラの中では一番のメイン部署でもあるぞ。カルラの他には、佐々木、田中、島本、山内、影山、の六人。大事な部署だからな。頼むぞ。」


 さすがに、五機あるピーチダックを一人で動かすことは無理なので、ピーチダックの機数プラス予備がそこに割り当てられる。


 逆にいえば、ピーチダックを動かしていても戦闘指揮所をたった六人だけで管理が出来る辺りが、この戦艦の凄いところだといえる。


 整備班もわずか10人だし、ある程度のことは戦艦が自動で行ってしまえる部分があるのだ。