「……悪い。変なこと言って」


爽真君はそう呟いて、あたしの上から退いた。





「……待ってっ!!」


あたしは爽真君の服の裾を掴んだ。







「……ん?」


爽真君が、あたしをジッと見つめる。





「……い、いいよ」


あたしはそう呟いて、顔を伏せた。







「……えっ」


爽真君は一瞬、困ったような顔をした。





「いいよ……しても」


うわーん。恥ずかしい。






「……本気で言ってんのか?」


爽真君があたしの顔を覗き込む。





「……う、うん」


あたしは静かに頷いた。






「……どうなっても知らねーぞ」


爽真君は小さく呟いた。




「いいよ。……どうなっても」