「ほんとに生きてんのか?ってくらい冷たくて。脈も計れなくてさ……部屋温めたけど、なかなか体が温まらなくて困ってたんだよ」


爽真君は呆れたようにそう言うと、ベッドに座った。





「……そうだったんだ」

「でも、なんとか体温も戻ってきたからよかったな」



爽真君はフワリと笑うと、あたしの頭を撫でた。






「うん」


あたしは満面の笑みで頷いた。





……ん?


ちょっと待てよ?







「ねー爽真君?」


「ん?」


「もしかして……服着替えさせたのも爽真君?」


今気付いたんだけど、服が違う。





「いや、俺じゃない。兄貴がやった」


爽真君は表情を一つも変えることなく、そう言った。







「……え?」


お、お兄さん?