「そっか。よかった」


爽真君はあたしの頭を撫でた。





「ねー……なんであたし、ここに居るの?」


ていうか、その前の記憶すらまともに覚えていない。





「……覚えてねーの?」

「うん。全然」



まず、あたしはなんでここに居るの?







「あんな雨の中に居たから、体がびっくりしたんだろ。いきなりぶっ倒れたんだよ」


……え?ぶ、ぶっ倒れた?





ちょっと待って。


あたし、倒れたの?







「……全然記憶にない」

倒れたって何?





「だろうな。お前、体が冷えきって体温が低下してたんだぞ」


「……ウソッ」


「ウソじゃねーよ。マジでヤバかったぞ」


「……えっ」



や、ヤバかったって……何が?