「旨っ…!」

「どーよ?」

ガツガツとロールキャベツを頬張る貴斗に自慢気に訊く。

「これが食いたかったんだよなー。でも真帆が作ってたなんて…」

「全部ママが作ってると思ってたんでしょ」

口一杯に入ってるもんだからうんうんと頷く。

「また…さ、頼んだら作ってくれる?」

うっ…。
キラキラした目で見るのは止めて。

そんな目で見られると断りづらいじゃない…。

「気が向いたらね…」

「ホントっ!?」

今すぐにでもまた作れと言いそうな勢いの貴斗に釘を刺す。

「だから気が向いたらだって!」



結局、貴斗はご飯を三杯もおかわりしてロールキャベツもおじさんの分を除いて全部食べてしまった。
他のおかずも食べたし、男の子ってよく食べるんだーと感心した。