それからしばらくして、
晩御飯を作り終わり、
私と夢徒は食卓に
向かい合わせになって座った。

無言で目の前のご飯を
口に運んでいく。

ここ最近はいつもそうだった。

あの2人のアバズレが
この家からいなくなってからは
賑やかだった食卓が
今はまるで、
息を殺しているかのように
静かだった。

「…ごちそうさま。」

まもなくして
晩御飯を全て平らげた夢徒は
食器をキッチンに運ぶと
すぐに自分の部屋へと
閉じ籠ってしまった。

「…。」

夢徒が自分の部屋の
ドアを閉めるまで
私はまるで
マネキンのように
その場で静止していた。

そして、部屋のドアが
ばたんと閉まってからまた食事を再開した。