だから、殺してあげるの。
ぐちゃぐちゃにしてあげるの。

私にはあの子たちがいる。

復讐を手伝ってくれる、
愛しい愛しい子悪魔たちが。

私は笑った。

「ふふふふふっ、」

笑い続けた。

楽しそうに
それは楽しそうに。

「待っててね、
 殺しに行くまでは。」

そういって
私は包丁をまな板から引き抜いた。

まな板にほんの少しだけ
包丁が刺さった跡が残ったが
気にしない。

私はぐちゃぐちゃになったトマトを
生ごみを入れる袋の中に乱暴に捨てると

何事もなかったかのように
調理を始めた。



私は知らない。

夢徒が見ていて、
何かに気が付いていたことに。