呪いのテディベア Ⅱ


「あ、はい、ご苦労様です。」

一瞬、
ボーっとしていたあたしは慌てて言った。

「まず、こちらの用紙に
サインしてもらっていいですか?」

癒すような微笑みを崩さぬまま、
彼は片手で段ボール箱を持ち、
用紙と、ペンをどこからか出した。

あたしは、用紙とペンを受け取ると、
さらさらっと自分の名前を書いて、
彼に渡した。

「ありがとうございます。」

彼は用紙とペンを受け取ると、
あたしを気遣って、
ダンボール箱を家の中まで運んでくれた。