玄関をほんの少し開けると、 そこには、 宅配業者らしき人が、 両手で抱える位の大きめの ダンボールの箱を持って立っていた。 20代前半ぐらいの若い男の人で、 身長が高くて、少しかっこよかった。 そして、彼は、今の栞に、 安らぎを与えてくれるような、 穏やかな微笑みをしていた。 「こんにちわ。××宅配便の者です。 荷物をお届けにあがりました。」 彼は、穏やかな微笑みのまま、 栞にゆっくりといった。