もういっそ、そうしてくれたらいいのに。
そうすればキミの傍でずっと居られるのに。
『ふぇっ・・』
一気に溢れ出る涙。
思わず声を出して泣いてしまう。
「・・・・・そんなに俺のそばに居るのがイヤなの」
どうやら彼は勘違いしてしまったらしい。
ずっとそばに居たいのに。
『ちがっ・・ん、』
またも言い終わる前に無理やり口を塞がれる。
「悪いけど、俺、放すつもりないから」
放さないでくれるというのなら
例えそれが2番目でも・・
『二番目の女でも、いいからっ・・・だから』
傍にいさせて。
我が儘は言わないから。
都合のいい女でも、構わないから。
「なんで“二番目”なわけ」
なぜか彼は不機嫌になっている。
『あ、・・じゃぁ三番目』
あたしは二番目の女にもならない、ということなんだ。
「そういうわけじゃなくて」
はぁ、と彼がため息をついて、あたしを起き上がらせて向かい合った状態になる。


