テーブルを挟んで
女の人と座っている。

その光景を見た夢子!
今度は夢子が落ち込んだ。

衛のバンドの中で
夢子が一番好きな人だ。

185センチの
長身で一重まぶた
不良っぽい
そして
少し冷たい感じ?

その冷たい感じが
何故か夢子を引き付ける。

バンドでは二人いる
ボーカルの一人

主に低音を担当する
その声がまたいい。

夢子は失恋した
付き合ってもいないのに
勝手にそう思い込んだ。

夢子は心の中で

<でも、鈴木君のような

彼、他の女が

ほっとく訳ないし?

彼女だって

何人もいるだろうし?

判っては居たけど!>

現実に女性と二人きりで
話している姿を見ると
ショックだ!

美果は夢子が鈴木のこと
が好きなのは前から
知っている。

こんな
現実を見せて夢子に
悪く思っていた。

以前から夢子は
鈴木を紹介して
欲しかったが

美果には二人を合わせる
きっかけが無く
今日最悪の
きっかけを作って
しまった。

しかし、美果は友達を
男に紹介する事は
しない主義なのである。

それは、その男が本当に
いい人なのか判らないし
もしも、取り返しの
つかない事が起きれば
紹介した自分の責任になる。

それに、女を紹介して欲しい
男なんて、女に持てない
ろくな男しかいない。

夢子には残酷だが
鈴木君は本当にもてる。

美果は親友の夢子も
その現実を知って
私と衛の様に
恋の傷口が大きく
成らないうちに
終わった事に安どした。