<今度、夢子が

バレーの練習が早く

終わる日、4人で

遊ぼう?>

<超うれしい!

練習日チェックして

メール送るよ>

夢子とのメールを終え
気分が晴れたせいか
睡魔が美果を襲った。

しばらくすると美果の
目覚まし時計が鳴った。

美果には夏休みでも
馬には夏休みがない。

きゅう舎の掃除を
する為に美果は
数時間の睡眠で
学校へ向かった。

病院の待合室にいる
衛は、夜明けの明るさを
感じることができない。

トイレに行く窓からの
朝日で朝が来た事を知った

ICU(集中治療室)へ
行くと千裟の母が
部屋の前にいた。

「おばさん!

おはようございます」

「かずちゃん!

 どう?」

「薬のせいか

まだ、寝てるよ」

看護士が千裟の熱や
脈を測っているとき
千裟の目が開いた。

顔色も昨晩より
よくなり、ガラス越し
の二人を見つけたようだ。

でも千裟は、透析中の為
起きる事が出来なかった。

医者が二人に近づき

「用心の為、二日は

ICUに居てもらいます。

明後日から一般の病棟へ

移りますから、それから

面会して下さい。」

そう言って立ち去った。

千裟の母が

「まもちゃん!ここに

居ても何も出来ないから

家に帰ったら?」