トランスプラント(移植)青春編

学校へ着くと夢子は
朝練の準備をして
部室から体育館へ向かい
いつもの準備体操をしている。

バレー部は1軍から3軍に別れ
それぞれの練習メニューを
こなしている。

1軍には、高校生ながら
全日本の選手の
三輪など全国の猛者が集まっている。

常にどの大会でも優勝候補で
この高校の名前は全国に
知れ渡りマスコミの取材も多い
1軍の選手はスター扱いだ。

*夢子は2軍の中で練習をしている*

10月の国体に都の代表として
出場が決まっているので
練習は熱をおびコーチの
大声が体育館に響く!

来週の土曜日は翔や衛の家の
近く世田谷スポーツ公園で
試合がある。

老監督薬師丸が選手を集合させ
試合のメンバーの発表をした。

バレーの強豪であるこの高校には
胸を借りる高校が多く土日は
いつも試合があるが今度の大会は
春高バレーの予選を兼ねている
春高バレーは野球で言えば
甲子園大会のようなものである。

とても重要な試合で
メンバーは1軍だけ
の構成だと部員は思っていた。

監督はファイルからメンバー表を
取り出し名前を呼び出した。

三輪、河合、須田・・・次々と
1軍の選手の名前が呼ばれる。

最後の一人に内野夢子の名前が
響いた。他の選手からも驚愕の声が!

普通、8月のインターハイが終了すると
3年生は引退するが国体出場がある為
10月の国体が終了するまで
この学校の3年生は部活を続けるのだ。

老監督薬師丸は、ここ数年全国大会での
優勝がない。いつもベスト4か準優勝で
選手層から優勝できて当然であるのに
優勝できない。

ベスト8のチームになると実力以外に
運を運ぶ!
ラッキーガールやチームを明るくする
選手がいるチームが優勝している。

監督は下向きに練習をし、先輩の頼みごとや
命令に笑顔で応えいつも友達を気遣って
行動している夢子が
そのラッキーガールになると思いメンバーに
入れたのである。

メンバー発表後、先輩や後輩から
暖かい言葉を掛けられた夢子は
昨日までの荒んだ気持ちから
一転して生涯最高の1日である事を
感じた。

翔のキスが幸運を呼んだ様な
気がした。