何時もより練習の時間が早く感じた女は小屋へ戻ろうとする永に久方ぶりに声をかけた。
永は何でもないと言い、その場を立ち去ろうとしたその時であった。
僅かではあったが永はよろめいた。
その瞬間をすかさずに見ていた女は急ぎ足で永の傍まで歩み寄り、彼の身体にすっと手を触れた。
「酷い熱。そこまでしてどうして舞いを。家は何処ですか。私」
女が永を抱えて移動しようとした時、それを永が振り払おうとする。
しかし熱のある永に女を上手く振り払う事は出来なかった。
「放っておけ。お前には無関係だろう」
「こんなに熱を出している人を放ってなんておけません。さあ、場所を教えて下さい」
永は絶対に教えるものかと心の奥底で決めていた筈であろうに、
小屋の方向を指で差した。女は指差す方向に彼の住む場所があると即座に判断し、
その方向をただ真っ直ぐに歩いた。幾らか進んだ頃、永の意識は途絶えた。
永は何でもないと言い、その場を立ち去ろうとしたその時であった。
僅かではあったが永はよろめいた。
その瞬間をすかさずに見ていた女は急ぎ足で永の傍まで歩み寄り、彼の身体にすっと手を触れた。
「酷い熱。そこまでしてどうして舞いを。家は何処ですか。私」
女が永を抱えて移動しようとした時、それを永が振り払おうとする。
しかし熱のある永に女を上手く振り払う事は出来なかった。
「放っておけ。お前には無関係だろう」
「こんなに熱を出している人を放ってなんておけません。さあ、場所を教えて下さい」
永は絶対に教えるものかと心の奥底で決めていた筈であろうに、
小屋の方向を指で差した。女は指差す方向に彼の住む場所があると即座に判断し、
その方向をただ真っ直ぐに歩いた。幾らか進んだ頃、永の意識は途絶えた。



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