(KS)Brand new cherry.

何を言っているんだ。誰がお前を食う、だって」


永は女に近づき、そして彼女の髪に触れた。

女は恐怖で動けないでいるのか、逃げる素振りすら見せなかった。


「何しに来た。それを言ったら帰れ」

「小さい時からずっと聞かされていました。この森には桜を咲かせる神様がいるって。
里の皆が誰も信じてくれないので、私」

「本当に神様がいるか確かめに来たって事か。残念だな。俺は神様じゃない。人間ではない血は混ざっているが、な」


そのまま永は女を無理矢理退散させ、その日は終わった。

だがこれだけでは終わる事はなく。女は毎日のように永の元へとやって来ていたのだ。

来る日も来る日も、永が無視しようが脅そうが彼女にはまるで無関係のようだ。