連太郎と桜里が最初に出会ってから三年後の事である。
連太郎が嘘を吐き、この森へ移住してから早二年。
連太郎は二度、桜里が花を咲かせる瞬間を見届けた。
桜里が花弁が舞うように踊り出すと枯れた木には蕾が宿り、
翌朝にはその半分の蕾が開花を始め、周りは薄桃色の空間と化して行く。
その光景の美しさに連太郎は涙を流すのだった。
「連太郎さん、泣いてはいけませんよ。ほら、永が不思議がっているではありませんか」
連太郎の腕の中には白い布に包まれた小さな赤子がいた。二人の子供である。
「ああ、そうか。子供の前では迂闊には泣けないね」
二人、否三人はささやかながらも幸せな家庭を築き上げていた。この年の秋までは。
連太郎が嘘を吐き、この森へ移住してから早二年。
連太郎は二度、桜里が花を咲かせる瞬間を見届けた。
桜里が花弁が舞うように踊り出すと枯れた木には蕾が宿り、
翌朝にはその半分の蕾が開花を始め、周りは薄桃色の空間と化して行く。
その光景の美しさに連太郎は涙を流すのだった。
「連太郎さん、泣いてはいけませんよ。ほら、永が不思議がっているではありませんか」
連太郎の腕の中には白い布に包まれた小さな赤子がいた。二人の子供である。
「ああ、そうか。子供の前では迂闊には泣けないね」
二人、否三人はささやかながらも幸せな家庭を築き上げていた。この年の秋までは。



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