両手でも足りない

こんな調子じゃ、あたしの恋は前途多難かもしれない。


あたしと海斗じゃ、夢にまで描いた恋人同士には程遠いし。

ムードとか、雰囲気とかまるで無視されそう。


何より態度は大きいし、偉そうだし…。


チラッと海斗に視線を向けると、唇を噛み締めてほんとに悔しそう。

小さく溜め息を吐くあたしは、ほんの一瞬未来が見えたような感覚に陥る。


きっと…、いつまでもあたしたちはこんな感じなんだろうなと。


両手でも足りないくらいの、あたしの想いは、そもそも海斗にきちんと届いてるのかもわからないのに…。


「…青海、明日塾ないから、どっか行くか?」

「それって、それって…。デートっ!?」

「ば、バカかっ!声がデカいんだよ!」


どっちがよ…。あたしのこと“ガキ”って言うけど、海斗も変わらないと思う。