「…なるほどね、青海のしたいことはわかった。だからってまさか尾行って…」

「だってトモくんがー」

「俺はどう思ってんのか聞くのが一番、そう言ったよな?」


海斗に続いて電車に乗り込み、その車内でいい加減説明しろと言いたげなトモくんに話し始めた。

ことのいきさつをおおまかに説明するなら…。

そもそもあたしが海斗を尾行しようと思ったのは、ほんとに知りたかったから。

だけど、それは好きとかそんな感情じゃなくて。


多分、幼なじみに隠し事されたり、急に海斗が大人びて、おいてきぼりにされているから。

興味に近い。

だから、トモくんが言う、どう思ってんのか聞くのが一番。ってちょっと違うと思う。


いつからか、あたしと海斗の間には畦道にみたいに溝ができてしまっていて、あたしはそれが寂しいのだろう。