最初に私を抱いた後、貴方は私に対して残酷とも言える言葉を発した。



「君に好きな人が出来るまで。それまでこの関係を、楽しもう?」



そう優しく微笑んで。

でも私にはこの時のこの笑顔と言葉は、悪魔の甘い囁きにも思えた。



“お互いに”じゃなくて“君に”好きな人ができたら。

だって、貴方には既に奥さんがいるんだものね。



それからずっと、好きな人なんて出来るはずもなく貴方との関係を続けてきたのはやっぱり私が貴方を“愛していた”から。




そう、私は貴方を愛してい“た”の。