カクンと膝から崩れた。


「ちょっ!? 魅夜?」


かなり驚いている稜。


無理もないよね…。


あたしをゆっくりと立ち上がらせてくれる。


「どうしたんだよ?」


言えるわけないじゃん!!


『稜の笑顔に腰が砕けて立っていられなくなりました』なんて。


そんなこと言ったらこれから先、ずっとこのネタでからかわれ続けちゃうよ!!


軽く頭を回す。


こーゆうとき、頭がいいって便利だよね♪


言い訳とか結構簡単に思いついたりするしね☆


「ちょっと…暑さにやられた」


なんて言ってみる。


夏ならではの言ってみる言い訳だな。


まぁ…顔もちゃーんと赤いからそう言えるんだけどね?


冬の場合はどうするかな?


なんて先のことも考えてみたり♪


このときは疑いもしなかった。


この幸せが不幸へと突き進む形になるなんて━━━。


約束をされない未来なんて…儚い………。