そのか細い腕に抱かれているのは、憎たらしい白兎。 紅い紅い瞳を青年すら映さずに、唯一人、少女だけを見る。 少女もそんな白兎を楽しそうに見る。 見つめ合っている。 少女が、憎たらしい白兎と、見つめ合っている。 ――レナ・・・、どうして・・・。いつからそんなに白兎を好きになったんだい? 青年は遠くから、唯唯遠い人を見る。 困惑と嫉妬。混じりあったその感情は、青年の内(なか)で渦巻く。