そんな青年を、次は白兎が冷笑する。
青年はそれに気付かず、尚も笑顔だ。
「テメエはやっぱり子供だよ。彼女の為と言いながら、結局は自分の為じゃねえか。『あれ』を使ったのも、テメエの計画が狂ったからだろう?」
「・・・分かったように言わないでくれないかな」
「分かるさ!俺とテメエが何回、何10回と同じこと繰り返しているんだからな」
そこまで言われて、青年は溜息を吐く。
白兎の小父さんには敵わないな・・・。やっぱり年季の差ってやつかな。
でも、兎からこんなふうに言い負かされるのは、好い気がしないよ。
早く消えてくれないかなあ・・・。
「・・・そうだね」


