バサバサ!バサッ!バサササッ!



三対六枚の金色を帯びた翼。


俺の全身を包む金と白の光に、サキは眩しそうにギュッとまぶたを強く閉じる。


そうだ。目を開けるな。
真の堕天使の形態を、お前はみてはならぬ。



俺は翼から一本の羽根を抜き取り、サキの額にそっと当てた。


やがて。



羽根はその額に吸い込まれ、跡形もなく


消えていった。


サキの身体も傷とともに黒い羽根も翼も

消滅し


サキ自身も



消えた。