執事と王子とそれから…私!?


はっきり言って他の人の自己紹介なんて誰一人として覚えていない。


あんなに変な目で注目されている中、自分の事だけで精一杯だったからだ。


たしか『柊つばめです…』ってボソッといって終わったとおもう。しゃべり方まで地味なんて最悪。


そして今は自習という名の自由時間。


白金先生の提案で、それぞれ交流を深めるために時間を作ってくれた。


けど私といったら…。


話しかける事も話しかけられる事もなく、ただただ一人で自席に着いたままだった。


周りでどんどん友達が出来ていく生徒たちを眺めているだけ。


その時…


「柊つばめちゃん…だよね?」