私はつい彼の姿を探してしまった。
――あ、いた…。
その姿は自分の席からは遥か遠く、廊下側の一番後ろだった。
その横顔は女の私でさえ羨ましく感じるくらい綺麗に整っている。
――これで性格が良ければ完璧なのにさ。
「それではみんなにも自己紹介をしてもらう」
白金先生の一言で前列から自己紹介が始まった。
女子生徒は白金先生や男子たちにアピールするような甘ったるい猫なで声で自己紹介している。
到底私には真似できないが、そんな行動が似合ってしまうくらい美少女揃いと言っても過言ではない。
男子だってきっと、並以上に格好いい人揃いなんだろう。…私には分からないけど。
