香奈の家の前に着くと携帯で呼び出した。

ほどなく香奈が玄関から出てくる。

教科書やノートが入ってるのか少し重たげなバッグを肩にかけている。

自転車の後ろに座った香奈は俺の腰に腕を回す。

「いいよー!」

香奈の声で俺は自転車をこぎ出した。







俺んちの前で香奈は風に乱れた髪型をちょいちょいと直した。

そんな香奈を見てるとついつい笑いがこみあげる。

俺が鍵を使って玄関を開けるのを見た香奈が訊ねた。

「おうちの人いないの?」

下心満載の俺はその質問にやたらとドギマギして答えた。

「あ、あー。急用で出かけちゃって…」

「何だー。緊張して損しちゃった」

屈託ない笑みを浮かべる香奈が今の俺には眩しい。

「おじゃましまーす」

誰もいない家に明るく言って香奈は家に上がった。

「俺の部屋、二階の階段上がってすぐのとこだから行ってて」

コクリと頷き、香奈は階段を上がっていく。

そんな香奈の後ろ姿をぼんやり見ていた俺の目に香奈のスカートの中身が飛び込んできた。

うわ―――――――!!

ワザとか!?
ワザとなのか!?