『寝てると思った?』

心一くんを見た瞬間あたしの目からは涙が溢れた。

『好きな子が泣いてるのに寝れるわけないでしょ』

『あ・・・あたし』

『本当はあんたにキスした時も途中から気づいてた・・・』

『え・・・?』

『でも止められなくて夢のせいにした、夢にしたままならごまかせるんじゃないかって思った』

私は話を遮るように自分からキスをした。

【眠れる王子は姫のキスで目を覚ます】

【そして目が覚めたなら】

『夢だけぢゃやだぁ・・・』

彼はにっこり微笑んだ。

【もう一度甘い恋のキスからはじめよう】

    -END-