『気持ち悪かったよね?』

え?

あたしは声がした方を振り向けなかった。

だってこの声、1人しか居ないじゃん?

『そう、俺が無理矢理やったの、こいつは何も悪くない』

・・・あたし・・・

「うっわ、まじかよ市宮?」

「最低じゃん市宮、池波さん可哀想」

・・・違うの・・・

『ごめんね池波さん』

・・・違う、違う。

あたしはやっとの思いで振り返った。

『あ・・・』

あたし・・・

『あぁ、めがね直ったからもういいよ・・・、世話係どうも』

ねぇ?

あなたはいつもの心一くん?

冷たく感じるのはあたしが嘘をついたから?

あたしが嫌われるようなこと言ったから?

あたしねあなたに触れられて嫌じゃ無かったよ、あたしね?今になって気づいたよ。

あなたが好き。

『・・・心一くん・・・心一くんっ』

『心一くん・・・っ!』

もっともっと一緒に居たいって思ったばっかりだよ―・・・。