「てなわけで美貴。昨日の分のノート貸して」
「へっ?ノート?……これ?」
首をかしげながら美貴が出したノートを取ると、鞄にしまい込んだ。
「ありがと借りるわ。じゃ、帰るね」
「あ、うんばいば…っては?!まだ朝だけど!!」
美貴は去りかけたあたしの腕を、慌ててつかんだ。
「予約もしたんでしょ??帰る意味がわかんないよ~っ!」
あたしはわかってないなあ、とため息をついてみせた。
「確かに予約はした、でもいつ何があるか分からない。
もしかしたら店側のミスや在庫数の誤りがあるかもしれない。
別にそれだったら後日謝罪の手紙と共に同封され、送られてくるとは思う。
でもそれじゃあその"後日"とやらまでスペシャルBOXは手に入らない。
それだったらあたしビルの30階からスカイダイビングした方がマシ。
だから安全確保のために今日は学校をサボって取りにいくの」

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