─ギュッ…。 ………………? だけど聞こえてきたのは女の悲鳴と奴の心臓の音。 今自分が抱き締められていると分かるまでは少し時間が要った。でも知った瞬間、素早く頭突きをして走り出していた。 「お嬢…柊にあんなことするなんてかっこいいねん♪僕お嬢に惚れちゃったよん♪」 優貴は雅巳に飛び付き、走って行くお嬢を見ていた。 雅巳は優貴を撫でながら爽真と顔を見合わせた。 そして2人でふっと笑った。 「面白くなりそうだ」