「僕が天使に向いてないってどういうことですか?」

別に自分が天使にむいているだなんて思ってないけど、会ってすぐにそんなことを言われるのは納得いきません。

鏡華さんは一枚の紙を取り出して、綺麗になったテーブルに置きました。

「これは……浄化依頼書。」

「そ、あたしの次のターゲット。」

そこに載せられた写真。

「あんた、こいつみたいなのがターゲットでもやれんの?」

高田義文37歳。

いわゆる強面のおじさんでした。

鏡華さんが調べたのであろう、高田さんの犯罪歴がずらりと余白に書いてありました。

「悪意の芽は何も小さなものだけじゃない。犯罪レベルの悪意の芽を未然に防ぐのも私達天使の使命なの。あんたにこの依頼が受けれる?」