「実はこの娘は転校ばかりで、あまり友達もおらんのです」 「ほうほう。それは切ないな」 阿部先輩が、初老の男の話に合いの手を入れた。 「にぎやかな皆さんと一緒になれば、少しは性格が明るくなるかと思いまして……」 男がそう言うと、彼女は男の後ろに隠れた。 「どうでしょう? アイを、仲間にしてやってはくれませんか?」 『あの娘……。アイちゃんって言うのか……』 コータは心の中で、呟いた。